2019年11月2日現在、レビュー記事やAmazon レビューも出回りはじめた Fire HD 10 2019モデル。レスポンスはよいものの、ディスプレイの黄色みが強いことや周辺減光などのコメントが散見されます。ディスプレイは実機を確認しないと何とも言えないものの、Fire HD 10 2019モデルに搭載されるCPU MT8183について、一般的なAndroid タブレットのベンチマークスコアから他端末と比較してみました。
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MT8183のベンチマークスコア、他端末との比較
掲載のベンチマークスコアはGeekbench 4によるものですが、一部を除き Fire タブレットではなく、一般的なAndroid タブレットとスマホのスコアとなります。Fire OS、Fire タブレットのチューニングにより、実機のスコアは大幅ではないものの多少異なると思われます。
さらに、掲載のスコアはCPUベンチマークのみとなるため、GPUも含めた総合的なスコアではありません(MT8183のAnTuTu ベンチマークスコアが出回っていないため、Geekbench 4のスコア比較としました)。
なお、Geekbench 4のスコアはGeebench サイトで抽出できます。また、Fire タブレットのCPU、GPUなどのスペック詳細は、Amazon デベロッパーにて確認できます。
▼Fire タブレットのスコアはこちら。
上から順に、Fire HD 10 2019モデルに搭載のMT8183の一般的なAndroid タブレット(Fire HD 10 2019モデルの実機ではない)、Fire HD 10 2017モデルの実機(MT8173)、Fire HD 8 2018モデルに搭載のMT8163の一般的なAndroid タブレット (Fire HD 8 2017モデルの実機ではない)のスコア。
▲スコア的には、Fire HD 10 2019モデルがずば抜けているのがわかります。
▼こちらは2万円前後のスマホに搭載されることの多い Helio P60 (MT6771)のスコア
以降は、私が所有する エントリーからミドルレンジのタブレット・スマホのスコアです。
▼以下は中国製タブレットに多く搭載されるHelio X27(デカコア、MT6797X)のスコア。
▽搭載機種の事例はこちら。

▼こちらは、Huawei P30 liteに搭載のKirin 710のスコア。この程度のスコアとなると、通常のアプリ(負荷の激しいゲームは試さず)は、かなり機敏に動作します。
▽実機レビュー記事はこちら

▼こちらは1万円台前半の安価な中国製スマホに搭載されることの多い、Helio P23 (オクタコア、MT6763V)のスコア。上のHuawei P30 liteと比較するとレスポンスはワンテンポ遅れますが、ライトユースではこのスコアでも遅いと感じることなく操作できます。
▽Helio P23を搭載する機種の実機レビュー記事はこちら

スコアをまとめて整理
上記のスコアを一表で整理すると以下となります。
Fire HD 10 2017モデル以外のFire タブレットは実機のスコアではなく、同じCPUを搭載するAndroid 端末のスコアであるため、Fire OSやメモリ搭載量、チューニングの関係で多少前後するスコアとなると思われます。
これを考慮しても、Fire HD 10 2019モデルに搭載のMT8183は、2万円前後の機種に搭載されるHelio P60、Helio X27と同水準のスコア。単純にベンチマークスコアのみで、そのレスポンス・パフォーマンスを推し量ることはできないのですが、私のHelio X27の使用感では負荷の大きいゲームなどを行わない限りは普通にサクサクと動作し、遅さを感じることのない水準と言えます。
ただし、惜しいのはFire HD 10 2019モデルのメモリは2GBであること。Fire タブレットは全般的にメモリ搭載量が少ないのですが、多少コストアップしても、メモリ 3GB、できれば4GBあるとさらに魅力的になるのですが。

▼こちらは、Amazonで販売の10インチタブレットのうち、価格がFire HD 10に近く、コスパに優れた製品を集めてみました。

