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ASUS Detachable CM3 実機レビュー、鮮やかなディスプレイに軽快レスポンスで、Win 10 タブより強くおすすめのChromebook

コロナ禍のもと、動作の軽い Chrome OSを搭載するデバイスとして、テレビのCMも増えてきたChromebook。このChromebookのうち、3月にリリースされた「ASUS Detachable CM3」。脱着式のキーボードに、縦に横にと調整可能なスタンドを装備する 2 in 1 の新しいスタイルの製品です。

この「ASUS Detachable CM3」をASUSさんからお借りし、10日間ほど使用してみましたので、外観とレスポンスなどを記載します。全般的には、私の想像以上に明るく鮮やかなディスプレイであり、エントリークラスのスペックながらも快適なレスポンスです。

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スペックと実機のシステム情報

以下のASUS サイトには、搭載するCPUはMT8183と明記されています。この場合は「ASUS Detachable CM3、脱着式キーボードの2in1 10.5型 Chromebookの特徴。CPUはFire HD 10と同じMT8183を搭載」に記載のとおり、Fire HD 10と同じCPUとなりますが、後段のシステム情報のSoCでは「RK3399 based」とあり、ASUSさんからお借りした評価機は、販売製品とは仕様が異なっている可能性もあります。

▼公式サイトに記載のスペック概要

ASUS Storeの販売ページ
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CPUMediaTek MT8183、8コア(4 x ARM Cortex-A73 2.0GHz 、4 x ARM Cortex-A53 2.0GHz)
GPUARM Mali-G72 MP3
メモリLPDDR4X 4GB
ストレージ128GB / 64GB eMMC(64GBは 教育・法人向け販売モデル)
ディスプレイ10.5インチ、IPS、解像度 1,920×1,200 (16 : 10)、10点マルチタッチ、グレア液晶
WiFi11a/b/g/n/ac
Bluetooth4.2
ポート類USB 2.0 (Type-C)
カメラ192万画素(インカメラ)、800万画素(アウトカメラ)
サイズ(本体)255.44 × 167.2 × 7.9mm、約506g
サイズ(キーボード装着)255.44 × 167.2 ×  13.3mm、約748g
その他ASUS USI Pen (4,096段階の筆圧検知に対応)、タッチャブルキーボード、フレックスアングルスタンドカバー付属、45Wの高速充電機能、米軍MIL規格に準拠(軍用レベルの堅牢性)

 

基本スペックとしては、Chromebookでの使用を想定したCPUにメモリ 4GBとエントリークラスですが、後段のレスポンスのとおり、想像以上にサクサクと動作します。また、基本スペックはエントリーである一方で、FHDのディスプレイ、4,096段階の筆圧検知に対応したスタイラスペンに、45Wの高速充電機能など、使い勝手を高める構成となっています。

実機のシステム情報

Chrome OSでは、Google Playからアプリをダウンロード、インストールできるため、Device Info HWからシステム情報を抽出しました。

 

▼ディスプレイの解像度は1920 x 1200と仕様どおり。ただし、FHDの表示ては文字などが小さすぎて実用的ではありません。このため、後段のディスプレイのとおり、デフォルトの設定で解像度を粗くしています。

 

▼SoCは「RK3399 based」とあります。「RK3399」をググってみると、8コアではなく6コアであり、私が所有するChromebook「ASUS C101PA」がこの「RK3300」を搭載しています(ウィキペディアを参照)。前段にも記載しましたが、公式サイト情報のCPUはMT8183であり、お借りした評価機は C101PAをベースとしたプロトタイプである可能性が高いです。

 

▼メモリは4GBであり、これでも何とかなりますが、複数のアプリを起動しなくとも80%前後を使用していることから、6GBもしくは8GBあるとよかった。ただし、価格面を考慮すると妥当とも言えます。

▲既に複数のGoogle Playアプリをインストールしていますが、それでも空き容量は 106.14GBと余裕です。

 

▼バッテリー情報は正しく抽出できていないようです。

 

▼こちらは実機のアプリの一覧ですが、冒頭の左から2番目のとおり、Google Playにも対応しています。私が他のChromebook(ASUS C101PA)で試している範囲では、Google Playアプリの全てがChromebookで Android スマホやタブレットで利用できるものではないものの、多くのアプリが利用できています。

外観

キーボードケースが付属しますが、外観についてレポートします。本体とキーボードの質感は価格以上の水準である一方、ケース外側の素材については、シックな合皮のオプションがあるとよかったかも。

 

▼外箱はオーソドックスなもの。外箱のサイズの計測を失念していましたが、10インチの端末が梱包されているとは思えないほどにコンパクト。

 

▼本体がしっかり保護された内箱。

 

▼コンパクトなUSB Typeの電源アダプターと、説明書。

 

▼キーボードケースをカメラ面より。ヒンジ部分に白いものがありますが、保護材を取り外す前の撮影です。保護材を取り外す際には、キーボードケースを外す必要があります。

 

▼グレイの色としてはよいのですが、私としては長期使用による繊維の毛羽がいかがなものかと思います。余計な心配かもしれませんが、テスト機のほぼ新品においても、周囲の毛羽が多少目立ちます。このため、オプションとして合皮のバージョンがあってもよいのではと思います。

 

▼サイドより。右側は充電検討のUSB Type-Cとイヤホンジャック。

▲逆サイドの右側は、音量調整ボタンと電源ボタン。

 

▼カメラ周辺を拡大。

▲ケースの素材・質感がわかるよう、逆サイドを拡大。下側にほつれ・毛羽があり、長期使用でこれらが大きくなることを少し懸念。

 

▼縦横双方で使用できるスタンドも大きな特徴の一つ。カメラ側は4分割で蝶番で固定され、縦横のスタンドとして可変できるしくみ。

 

▼このような使い方はしないのですが、単体で撮影。蝶番はやや硬さもありますが、よく出来ています。

 

▼マグネット式のケースを外し、本体の天板を撮影。艶消しブラックで質感的にも上々です。

 

▼サイドより。

 

▼本体に収納のスタイラスペン。スムーズに出し入れすることができます。

 

▼キーボードの写真と使用感は後述ですが、右側にマグネット式の装着部分がわかるような撮影。Surfaceなどの2 in 1と同様に、マグネットはかなり強力。装着する際に細かく位置合わせをしなくとも、近づけるとキーボードを簡単に取り付けることができます。

 

▼ディスプレイの詳細は後述ですが、明るく視野角も良好。一般的なAndroid タブレット以上に鮮やかです。

▲縦置きでこの角度から見ても、色合いの大きな変化もないほどの視野角の広さです。

 

▼Surfaceと同様に、角度調整式のキーボード。この角度が快適なタイピングに貢献します。

 

▼ディスプレイをある程度寝かせた様子。

C101PA、Surface Goとの簡易比較

古い製品ですが同じく10インチクラスのChromebook「ASUS C101PA」、「Surface Go」を並べて撮影しました。比較した製品の古さもおりますが、特筆すべきはディスプレイのベゼル幅が狭いこと。C101PAはかなり野暮ったく見えます。

 

▼C101PAとの比較。ベゼル幅の差も影響し、かなりコンパクトです。ディスプレイの鮮やかさとコントラストも本製品が優れています。

 

▼キーボード面の比較。C101PAは英語キーボードですが、キーピッチは概ね同等。

 

▼Surface Goとの比較。正面から見るサイズ的にはほぼ同じ。価格が異なるために比較するのは酷ですが、また、詳細は割愛しますが、ディスプレイの質としては、コントラスト、明暗のメリハリににおいてSurface Goか優位。

 

▼C101PAと同じく Surface Goも英語キーボードですが(私は英語キーボードが好み)、キーピッチやタッチパッドのサイズはほぼ同じであるものの、価格差もありSurface Goのタイピングがより快適。CM3はEnterキーが小さいことがマイナスポイント(周辺のキーとの誤タイピングを招きやすい)。

 

▼撮影の角度からCM3が大きく見えますが、サイズとしては概ね同じ。キーボードの角度も変わりません。

 

▼C101PAとSurface Goの外観の実機レビューはこちら。

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ベンチマーク

Google Playからインストールのベンチマークアプリが動作するため、Geekbench 5によるCPUベンチマークと、eMMCの速度を計測してみました。

 

▼上は本製品、下は同じくChromebookの「ASUS C101PA」。Single Core、Multi Coreともに本製品がよいスコアです。C101PAは同世代のChromebookとの比較ではスペック的にわるくはないのですが、私の想像以上のスコア差があります。

CM3の場合、Android スマホ、タブレットとの比較では、Sanpdragon 660と同程度。このクラスのスマホ・タブレットの感覚では、速くはないが遅さを感じない、普通に使用できる水準です。

 

▼eMMCのWriteは86.64MB/s、Readは160.11MB/s。

 

▲▼こちらはAndroid スマホ「realme 7 5G」で計測のスコア。全般的に「CM3」のスコアは劣っており、後述の体感レスポンスにも少なからず影響しているように思います(画像の呼び出しのプロセスなどがやや遅い)。

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▲▼スコアの計測はこちらで紹介のアプリを使用。

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体感レスポンス

Chromebookに搭載されるCPUとしては、CeleronやCore iシリーズなど、Windows 10 PCと同じCPUを搭載する事例も増えてきましたが、本製品ではAndroid タブレットと同じベース。また、私のC101PAの使用感から、あるいは価格帯から、多少なりともモッサリ感のある動きを想定していましたが、想像以上にサクサクと動作し、Webサイトのブラウジングや動画視聴の端末としては十分。

具体的には以下のとおりです。一部はChromebookに共通する事項です。

  • Windows 10よりも動作が軽いChrome OSであり、CPUにエントリークラスのAtomやCeleron N3350を搭載のWindows 10 PCよりも軽快。
  • Chromebookのため、Google Chromeをメインに使用するとになりますが、タブの切替やWebサイトの表示は、上記のエントリークラスのWindows PCや所有するChromebook「ASUS C101PA」と比較しても機敏に動作します。
  • Chromebookのうち、ストレージにeMMCを搭載する製品に共通する事項かもしれませんが、画像の保存や開く際など、Windowsのエントリー機のeMMCより遅く、もどかしさを感じます。
  • Chromebookに共通する事項ですが、以下のとおり 起動・終了ともに高速であり、電源ボタンを押下せずとも画面を開いてすぐに起動となり、かなり便利に利用できます。
  • Windows 10のように、OSの更新で作業が中断する、あるいは更新前後のシステムプロセスでレスポンスが悪化することもありません。

 

▼高速起動を特徴とするChromebookですが、本製品の起動(画面を開いて、パスワード入力画面が表示されるまで)は10秒82、終了(電源オフアイコンを押下して、画面が消灯するまで)は2秒15。

ディスプレイ

実機を使用してみて、特筆すべきがディスプレイの明るさと鮮やかさ。IPSパネルの視野角も広く、発色も良好。このクラス・価格帯のディスプレイとしては申し分のないもの。

  • 掲載している写真から、鮮やかさを感じ取れるかと思いますが、かなり鮮やかなディスプレイです。
  • IPSパネルのため、上下左右から見た場合の色の変化も少なく、視野角は良好。
  • 私は視力がよくないため(ド近眼 & 老眼)、明るいパネルが好みですが、明るさも十分。Windows 10 PCでは、明るさ最大にしても明るさ不足と感じることが多いのですが、本製品は明るさ 70〜80%で程よいもの。
  • Webサイトや撮影した写真を見ても、発色は自然。寒色、暖色にも寄らず中間的な色合い。
  • 低解像度のC101PAの場合、特に縦持ちでのテキスト表示の粗さが目立ちますが、CM3では粗さもなく綺麗な表示です。

 

▼グレアパネルのために映り込みはありますが、それほど気にならない程度。壁紙の色の影響もありますが、こちらの写真で鮮やかさを感じ取れると思います。

 

▼当サイトのトップ画面をこの角度から見ても、発色などが大きく崩れることもなく、かなり良好です。

 

▼前述のとおり、C101PAやSurface Goの比較すると、ベゼル幅が狭く今風のスタイリッシュさがあります。また、上の画像のホーム画面は同期したものですが、明らかに発色、色合いが異なります。C101PAの発色と明るさも評価すべきものですが、CM3はそれ以上によいパネルです。

解像度について

FHDのディスプレイですが、初期設定であえて解像度を粗くしています。解像度を高くすると、表示領域は広くなり情報量が増えますが、ホーム画面などのアイコンや文字がかなり小さくなり、実用的ではありません。

 

▼こちらは設定のディスプレイの解像度の変更画面。上はデフォルトの1200 x 750、下はネイティブの1920 x 1200

 

▼当サイトのホーム画面のスクショ。

上はデフォルト、下はネイティブのFHDです。デフォルトでは文字や画像ともに程よく見やすいサイズですが、ネイティブでは実用的ではありません。

キーボード

一般的なAndroidタブレットやiPad 向けの数千円のキーボード、中国製の安価な2 in 1 PCのキーボードと比較すると、質感やタイピング感ともによいものです。ただし、Enterキーが小さいことが悔やまれます。

  • Enterキーが極端に小さく、左隣りのキーとのタイピングミスを誘いやすい。私は数日の利用では慣れるまでに至らず。
  • Enterキー以外では軽快に高速タイピングが可能。タイピング音も格別に静かではありませんが、一般的なもので、通勤電車内などでも周囲に大きな気遣いは不要でしょう。
  • ストロークはMacBookのように浅くもなく、ThinkPadのように確実な押下感があるものでもなく、一般的なもの。
  • キーの質感は特別に高くはなく、明らかに樹脂と目視できるもの。ただし、上述のとおり、AndroidタブレットやiPad 向けの数千円のキーボードよりも上質。

 

▼キー配置は一般的ですが、右の矢印のEnterキーが小さく、左隣のキーとの誤タイピングを誘います。Enterキー以外は軽快・確実にタイピングできるために悔やまれます。

スピーカーなど、その他の使用感

スタイラスペンは時間をかけて使用していないためにコメントは省略しますが、その他の使用感をランダムに記載します。

  • タッチパッドやディスプレイのタッチは、特に課題もなく良好。
  • 画面の回転は、Windows 10 タブレットよりもやや速い感覚。iPadやAndroid タブレットと比較しても遜色ありません。
  • YouTubeやAmazon ミュージックを短時間再生した範囲では、iPhoneやAndroid スマホの音量を大きくしたイメージ。多くのPCと同様に、高音やシャカシャカしたもので、やや低音のインパクトが不足気味。
  • 45Wの高速充電機能を時間をかけて試していませんが、感覚的にはMacBookやSurface Goと大きく変わらない充電時間。
  • Bluetooth マウスを利用して操作した時間が長いのですが、Bluetoothの認識も速く、使用中に途切れることもなく良好。

まとめ

あらためて、外観や使用感を整理すると以下となりますが、明るく鮮やかなディスプレイと、Chrome OSであるためにスペック以上に軽快なレスポンスであることから、コンパクトなサブ機としては十分に活用できます。中国製の安価なWindows 10 2 in 1と比較しても、頻繁に生じる Windows 10の更新から開放されることも含めて、Windowsにこだわりがなければ、本製品がおすすめ。

  • ディスプレイは明るく鮮やかで発色もよく、同価格帯のWindows 10 PCよりも良質なものです。
  • 軽いChrome OSであり、また、Windows 10のように更新で作業が中断することもないため、AtomやCeleron(Apollo Lake, Gemini Lake)を搭載するPCよりも快適なレスポンス。
  • ディスプレイのベゼル幅が狭く、終売となった「ASUS C101PA」や一般的なWindows 10 タブレットと比較してもスタイリッシュ。
  • キーボードはEnterキーが小さく、周囲のキーとの誤タイピングを招きやすい。それなりの時間をかけ、慣れが必要。

 

販売情報はこちら 2021年4月11日時点の価格は、eMMC 128GBは 税込 50,800円、64GB版は税込44,980円。

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▼こちらは11.6インチのWindows 10 PC「ASUS E210MA」の実機レビュー。ディスプレイの品質・レスポンス面からも、Windowsにこだわりがない場合には、ASUS Detachable CM3を強くおすすめします。

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