ThinkPad T420sのHackintosh、macOSとWin 10のデュアル化完了。7列キーボードの快適環境で X220のMac化よりも安定動作

2021年1月に、HackintoshによるmacOSの導入を目的として、中古のLenovo ThinkPad T420s(2011年製)を購入しました。しばらく、Windows 10で使用、そしてHackintoshの試行錯誤の後、macOS High Sierraが安定して使用できる水準となりました。

ThinkPadのHackintoshとしては、私も実践済のX220がメジャーですが、安定度では同スペックとも言える T420sが優位。X220と同じく クラシック ThinkPadの7列キーボードを利用した、macOSのタイピング端末としては最強との認識です。ただし、標準装備のTNパネルの発色がよくないこと、視野角が狭いことは T420 / T420sやこの世代のThinkPadに共通の課題です(FHD、IPSパネル化も構想しています)。

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ThinkPad T420sのスペック

約11年前の2011年に発売の「ThinkPad T420s」ですが、そのスペックは以下です。

CPUCore i5 2540M
GPUIntel HD Graphics 3000、NVIDIA NVS 4200Mは無効化
メモリ8GB DDR3
ストレージmSATA SSD (macOS) 128GB、2.5インチ SATA SSD (Windows 10) 120GB
ディスプレイ14.1インチ、TNパネル、解像度 1600 x 900
WiFi11a/b/g
Bluetooth搭載
ポート類USB 3.0、USB 2.0、Powered USB2.0、VGA、DisplayPort、有線LAN
サイズ343 x 230.1 x 21.2mm
OSWindows 10 Home
その他DVD±R/±RW/-RAM ドライブ

 

中古で購入時からカスタマイズした箇所に黄色網掛しています。このうち、Hackintohs用のカスタマイズは以下です。

  • GPUは、CPU統合型のIntel HD Graphics 3000とNVIDIA NVS 4200Mを、Windowsでは負荷に応じて自動的に切り替える方式ですが、MacではNVIDIA NVS 4200Mに対応していないため(搭載機種がない)、BIOSにて無効化し、常時 Intel HD Graphics 3000での動作としています。
  • HDDを2.5インチ SSDに換装しましたが、一つのドライブにWindows 10とmacOSの同居はかなり敷居が高くなるため、mSATA SSDを増設し、こちらにmacOSをインストールしています(私が実施の他のHackintoshも同様に、セカンドドライブにmacOSを導入)。

 

▼2.5インチ HDDからSSDへの換装、mSATA SSDの増設の記事はこちら。

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▼購入した中古は英語キーボードでしたが、英語キーボードには慣れているものの、スペースキーの大きさに違和感があり、日本語キーボードに換装しています。

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システム情報

続いて、HackintoshしたThinkPad T420sの、Mac側でのシステム情報を記載します。

 

▼MacBook Pro 13インチ early 2011に偽装。Core i5、GPUはIntel HD Graphics 3000。1024MBが謎ですが(これよりも少ないはず)、グラフィックメモリの自動割当の設定によるものか。

 

▼ディスプレイは、14インチ 解像度 1600 x 900と正しく認識。

▲▼FHDではないものの、解像度としては十分とも言えるのですが、視野角が狭く発色がよいないTNパネルであることがマイナスポイント。FHDのIPSパネルへの換装も構想しています。FHD / IPSパネル化には、変換アダプターも必要となりますが、パネル・変換アダプターともにAliExpressで販売しています。以下は私の備忘録として、購入を検討している製品(AliExpress)へのリンクです。適合するか否か、断定できる情報ではないため、参考程度の表示です。

T420s Display

 

変換ケーブル

 

▼mSATA SSD 128GBを増設し macOSに割り当て、Window 10は HDDから換装した 2.5インチ SSD 120GBを使用しています。

 

▼トラックパッド、トラックポイントともに、トラックポイント & センターボタンのスクロールも含めて 普通に動作します。

ベンチマークスコア

Apple IDでのサインイン、写真やiCloudは利用できているものの、App Storeのアプリダウンロード・インストールが突破できない状況のため、ベンチマークはWebからダウンロードできる Geekbench 5のみの計測です。

 

▼Geekbench 5のCPUベンチマーク。

Single-Coreは514、Multi-Coreは1207。下はWindows 10側ですが、Mac側はやや低く出ています。体感レスポンスとしては、Gemini Lake N4100と同水準、同CPUのMacBook Air 11 Mid 2011よりも僅かにキビキビとした動作です(T420sではメモリ 8GBとしたことが影響か?)。

機能しないこと、不具合

全ての機能を確認していませんが、概ね良好に機能し、約10年前のスペックからも Webサイトのブラウジングやタイピングマシンが前提となりますが、この範囲では常用できます。

現在、気がついた範囲での機能しないこと、不具合らしきものは以下です。Hackintoshでは調整に手間取る 明るさ調整やサウンド、スリープからの復帰、トラックパッドにトラックポイント、有線LANは普通に動作します。

  • 今回の私のHackintoshに固有の課題ですが、App Storeからアプリをインストールできず。Apple IDはApp Storeで認識しており、iCloudや写真などのその他のIDを利用するものに問題はないのですが、App Storeのみ正しく機能せず。現在調整中。
  • T420sに限らず、国内外のユーザーによる、あるいは私が行った他の端末でも同様ですが、WiFiとBluetoothはUSB ドングルにて対応する必要があります。
  • VGAとDisplayPortの外部出力、DVDドライブの動作は未確認。
  • ごく稀に、アプリ起動時に全体がフリーズすることあり。トリガーとなるアプリは特定できず。

 

▼HackintoshしたMacでも安定動作の、WiFIとBluetoothのUSB ドングルは以下です。

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ThinkPad T420sでHackintoshのメリット

ThinkPadの同世代のHackintohsでは、私も既にHackintosh済のX220がメジャーですが、双方ともにOld ThinkPadの、アイソレーションタイプでない7列キーボードを使用できることが最大のメリット。macOSにおいても、本物のMacBookと同等以上の快適タイピングが可能です。

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さらに、上の記事で記載のX220のHackintoshとの比較では、以下のメリットがあります。

  • 当然ながらも、X220の12.5インチに対して T420sは14インチのため、視認性のよいディスプレイ(解像度や、TNパネル or IPSパネルの別を除きます)。
  • 私のX220のMac側は起動が不安定(Cloverが起動しない = Macを選択できない)なことがある一方、T420sは安定して起動します。
  • T420s、X220ともに、GPUは同じIntel HD Graphics 3000を搭載していますが、GPUとのマッチングがよくないのか(MacBook Air 11 Mid 2011など、同GPUを搭載していますが)、あるいはGPUの力不足か、両端末ともに、Google Chrome使用時など、横のラインが入り画像が乱れることがあります。
  • 上記の頻度・横のラインの本数ともに、T420sが圧倒的に少なく、ラインが表示された場合にも常用できます。一方のX220は、常用に難ありなほどの画像のライン・乱れが生じます。

T420sのHackintosh、macOS 導入プロセスのポイント

導入プロセスについては、BIOSの設定やUSBメモリ(2.0 or 3.0)、使用するツールやコピペ元のkextなど、かなりシビア(微妙な相違でも、どこでエラーとなるか想像できない)となります。このため、参考事例としてポイントのみ記載します。

▼一般的な手法としては、以下の海外サイト(英語)に詳細に記載されていますので、こちらに従うとよいでしょう。私は部分的にこちらを参照しました。

なお、以下の記事はT420sではなくT420ですが、T420sのGPUがIntel HD Graphics 3000の場合、手順は同じです。NVIDIA NVS 4200Mの場合には、BIOSにて無効化・Intel HD Graphics 3000を常用する設定に必要があります。

Lenovo ThinkPad T420 with UEFI Only

 

私の導入プロセスは以下です。2においては、2で作成のUSB インストールディスクから作成したHackintosh機のドライブのクローン化したものを使用しているのですが、オリジナルのプロセスを記載しています。

  1. 私のT420sは、GPUがNVIDIA NVS 4200Mのため、BIOSにて無効化・Intel HD Graphics 3000を常用に設定。
  2. UniBeastにより、High SierraのUSB インストールディスクを作成。作成方法は「 Hackintosh、「UniBeast」によるmacOS インストールディスクの作成手順」を参照。
  3. 上記のUSB インストールディスクに、後ほど必要になる「Clover Configurator」や「USB 無線ドングルのドライバー(インストールファイル)」、必要になるかもしれない「Clover」「MultiBeast」などのインストールファイルをコピペ。
  4. USB インストールディスクから起動。ここで何度も試行錯誤を繰り返しています。インストール画面が表示されると、半分成功したようなものです。
  5. インストールが完了するも、画面の解像度などのGPUの認識が上手くできず(他の端末においても、ほとんどの場合、GPU関連で頓挫することが多いです)。
  6. 自力での突破を諦め、以下で配布されているEFIを丸ごとコピペで完了。EFIのコピペについては「 Hackintosh 成功の確率がアップする、同一機種・成功事例のEFIフォルダをコピペする手順」を参照。

 

▼私は異なる2つのサイトからEFIをダウンロードし、1つは起動はするものの GPUが上手く設定できなかったのですが、成功したのはこちらからダウンロードしたものと記憶。正確に思い出した後、異なる場合には追記・変更します。

Lenovo-T420-Clover

まとめ

上の画像はHigh SierraにCatalinaの壁紙を導入したものですが、ThinkPad T420sにmacOS High Sierraを導入し、Windows 10のように頻繁な更新に作業を中断されることのない、タイピング端末となりました。文中にも記載しましたが、同キーボード、スペックもほぼ同じとなる ThinkPad X220よりも安定して動作しています。

T420sの残る課題は、発色がわるく、視野角の狭いTNパネルのIPSパネル化。ディスプレイと変換ケーブルの合計で約1万円の出費となり、本体と同価格となるために悩み中です。

ThinkPadのHackintoshとしては文中のX220の他に、E130 / X280も完了していますが、手元のThinkPadで次のターゲットは15.6インチのT550とL550。T550はあと一歩(GPUの設定)で完了です。

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