突如として充電・起動できない状況になった Chuwi Hi10 Pro。同問題について、海外では多くのスレッドが展開されていますが、電源ボタン・音量キー・その他のキーを繰り返し押下すること、あるいはマザーボードからBIOSアップデートを行い修復した事例もあります。
私の場合は、キー操作によるリセットや放電では復旧せずに、今回はマザーボードのバッテリー端子を外すことによるリセットを試みようとしたものの、マザーボードを見た瞬間に撃沈。結論を先に記載すると、バッテリーケーブルがマザーボードに半田付けされているために「端子を外す」以前の問題でした。
今回は参考までにChuwi Hi10の内部の構造と、バッテリーケーブルがマザーボードに半田付けされている状況を記載します。
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Chuwi Hi10 Pro ディスプレイの外し方(分解)
iPhoneにAndroid スマホと、何度もディスプレイを開いてバッテリー・液晶を交換したことのある私ですが、タブレットは初めてのこと。面倒のように思えたChuwi Hi10 Proの液晶外し・分解ですが、思いのほか簡単。5分もかからず、マザーボードと対面することができました。
▲一時期 大学生の息子が大学へ持ち運んでいたこともあり、拡大すると傷が目立つ側面。両サイドの端にある4本のネジを外すのですが、トルクス(星型のようなもの)の特殊ドライバーが必要。私は以下のT5で対応しました。
▲▼以下のような特殊ドライバーセットがあると、iPhone / Macも含めほぼ全ての精密機器に利用でき、何かと便利です。私は通常のプラス・マイナスドライバーも含めて週に1度ぐらいは使用しています。
▼4本のネジを外すと、ディスプレイと外枠を固定している数カ所のツメを外すことになります。ネジを外した穴に小さなドライバーを突っ込み、ディスプレイ側へ押し上げることで僅か隙間ができますので、そこにヘラを挿入し隙間に沿ってずらしていくとツメは簡単に外れます。ただし、簡単と言っても力任せの強引に行うのは危険です。
内部、マザーボードの構成
「充電・起動しない状況からの電源リセットによる復旧」との目的は達成できなかったのですが、意外としっかりした造りであることは収穫でした。
▼ディスプレイ背面・外枠にはケーブル類が一切ありません。アルミ製の外枠は、MacBook Airや多くの中国メーカー製の他のPCよりも厚みがあり、しっかりとしています。重さは計測していないのですが、重みも感じ剛性が高そうです。
▲ちなみに右下が電源・音量ボタンの位置です。
▼ケーブルの固定に黒い絶縁テープを使用している箇所が3つあります。右側のシルバーの部分がヒートシンクに該当し、その下にCPUやGPUの熱を発するパーツがあります。
▼マザーボードを拡大。
▼電源・音量ボタン部分を拡大。ボタン類はプラスチック製ですが、起動しない問題は電源ボタン周りの不具合ではなく、接触がわるくなるような要素はありません。
▼残念なことは、バッテリーケーブルがマザーボードに半田付けされていること。ケーブルを外して電源リセットにより、充電・起動しない状態から復旧との目論見が外れました。
▼バッテリー自体はAliExpressで販売しています。
まとめ
Chuwi HI10 Proの充電・起動しない課題に対し、バッテリー端子を外しリセットする作戦は、バッテリーケーブルが半田付けされていることにより失敗。断線し半田付けしなおす手段もありますが、数週間放置し完全放電した後で充電などを試してみます。