今回レビューする製品は、CPUにインテル 第12世代 Alder Lake-N N100を搭載するミニPC「Beelink EQ12」。同社のN100を搭載する製品としては「S12 Pro」がありますが、「EQ12」はDDR5 メモリを標準装備するワンランク上の製品です。
CPUのベンチスコアは 第10世代のCore i3-10110U以上となり、メモリ 16GB / PCIe SSD 500GB モデルの4月8日現在のAliExpress 価格は 241ドルと、コスパ最強のミニPCです。
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Beelink EQ12のスペック
AliExpressでの メモリ 16GB / SSD 500GBモデルの4月8日時点の価格は 241ドルと安価ですが、DDR5メモリにPCIe SSD、映像出力対応のUSB Type-Cと上位機並みの機能です。
CPU | Alder Lake-N N100、4コア4スレッド、最大 3.4GHz |
GPU | Intel UHD Graphics |
メモリ | 16GB DDR5、スロットは1つのみ |
ストレージ | M.2 PCIe SSD 500GB、2.5インチ HDD / SSDを増設可能 |
WiFi | WiFi 6対応 |
Bluetooth | 5.2 |
ポート類 | USB 3.2 x 3、HDMI x 2、USB Type-C 映像出力対応、有線LAN x 2 |
サイズ | 124 x 113 x 39mm |
OS | Windows 11 Pro |

▲▼上の記事で実機レビューの「Beelink S12」も含め、N95 / N100のミニPCでは DDR4のメモリを搭載することが多いのですが、本製品はDDR5で しかも安心のCrucial製です。
▼PCIe SSDの読み書きは800MB/sと控えめですが、241ドルの価格を考慮すると SATAでないことのみでも十分です。
▼それほど発熱の大きくない PCIe x 1のSSDですが、メモリ・SSD・ユーザーで増設のHDD/SSDの冷却用のファンを備えています。CPUとあわせて 2個のファンとなりますが、後述のとおり 負荷をかけた場合も静かです。
実機のシステム情報
続いて実機から抽出のシステム情報を掲載します。
▼Windows 11の「設定」のシステム情報は、もちろん仕様どおりの Alder Lake-N N100、メモリ 16GB、Windows 11 Pro
HWiNFO、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフトの概要
フリーソフト「HWiNFO」利用による Windows PC バッテリー劣化度の表示事例
▲以降はフリーソフト「HWiNFO」から抽出のシステム情報です。ちなみに「HWiNFO」は、メモリ・SSDなどの製造元・シリアル番号、CPUの温度管理、ノートPCのバッテリー劣化状況なども確認できる、優れたソフトです。ただし、EQ12の場合、SSDの製造元は確認できず。
▼CPUとメモリの情報。赤枠のとおり、メモリはデュアルチャネルで動作しています。
開封、外観
続いて開封・外観について記載します。BeelinkのミニPCの素材は、AMD Ryzenなどの上位機は金属製、それ以外は樹脂製のすみ分けですが、本製品は後者です。
開封
▼中央に大きくEQシリーズと記載されている外箱
▼外側を取り外した状況
▼右側はACアダプター・HDMI ケーブル・VESA ブラケットが収まっており、左側の説明書の裏に本体が収納されています。
▼梱包された状態での本体
▼HDMI ケーブル x 2、コンパクトなACアダプター、VESA ブラケット、VESA ブラケットと内部への2.5インチ HDD / SSD取付用のネジが付属しています。ただし、HDD / SSDの取付に際し、ネジは不要でした。
▼多くのPCをレビューしていると、ACアダプターの組み合わせで混乱してしまうこともあり、備忘録として仕様部分を拡大。
▼説明書とUSB ポートの留意事項のメモ。リアのUSB ポートは Always onに対応し、スリープ時にマウス・キーボードを動かすことにより スリープからの復帰が可能と記載されています。
▲多言語表記の説明書の、日本語表記は4ページ分。メモリとM.2 SSDの換装方法の記載がありますが、「内部の構成」で記載の、内部のブラケットを現在のところ外すことができません(説明書はブラケットを外している前提での記載です)。
外観
以下の記事で実機レビューのN95を搭載する「Beelink S12」と概ね同じデザインですが、サイズはS12よりも 縦横に約1cm 大きいです。

▼天板はダイヤモンドカット状の模様が多数ありますが、指紋は付着しやすいです。角のモデル名表記の部分は透明プレートで質感高め。
▼写真上は「EQ12」、下は「S12」です。天板とモデル名のデザインは同じです。
▼「EQ12」と「S12」を並べて撮影。サイズは「EQ12」の 124 x 113 x 39mmに対して、「S12」は 115 x 102 x 39mm。「S」はコンパクトサイズを示していますが、「S12」の縦横は約1cmほど小さいです。なお、「EQ12」も他のミニPCと比較すると、さらに小さいサイズです。
▼下は「EQ12」、上は「S12」。「S12」の電源インジケーターは電源ボタンの左にあります(上述のとおり、「EQ12」は電源ボタンが白く点灯します)。
▼フロントは左から、リセットホール、USB 3.2 x 2、イヤフォンジャック、電源ボタン。電源ボタンの電源マークは、電源オンで白く点灯します。
▼リアは左から、映像出力対応のUSB Type-C、USB A 3.2、有線LAN x 2、HDMI x 2。上の3つの通風口から内部の熱が排出されます。
▼左右は同じ形状です。
▼背面のポート部分から見ると、樹脂製であることがよくわかります。
▼背面より。左上に垂直に伸びた部分はゴム製ですが、設置した際のすべり止めと、底板を外す際に引っ張って使用します。底板が硬くて外しにくい製品が多いのですが、この仕様は便利です。
▼底板のネジは、ゴム足を外して露出する製品も多いのですが、本製品も含めてBeelinkのミニPCはゴム足を外すことなくネジを緩めることができます。