ASUS E210MA 実機レビュー、コンパクトボディにCeleron N4020の動作は実用的

11.6インチのコンパクトなPC「ASUS E210MA」。Gemini Lake (Celeron) N4020、メモリ 4GB、64GB eMMCを搭載するエントリーPCですが、かなり以前に E203NA / E200HA / X205TAあたりを物色していた私としては気になる存在。そこでASUSさんより同機種をお借りし、約1週間使用してみましたので、その使用感などを記載します。全般的には、Gemini Lake N4020のレスポンスも ライトユースではわるくなく、天板のASUSをモチーフにしたロゴも思っていたほどに目立つことなく好印象。ただし、TNパネルの狭い視野角と鮮やかさに欠ける色合いが惜しい。

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ASUS E210MA (ASUS Store)
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ASUS E210MAのスペック

上記リンク先記事にも掲載していますが、ASUS E210MAのスペックは以下となります。2020年9月21日時点のASUS Storeの価格は33,455円 (税別)。この価格でCeleron N4020は妥当ですが、ディスプレイが視野角の狭いTNパネルであることに留意する必要があります。

CPUCeleron (Gemini Lake) N4020
GPUインテル UHD グラフィックス 600
メモリ4GB DDR4
ストレージ64GB eMMC
ディスプレイ11.6インチ、ノングレア、解像度 1366 ×768、TNパネル
WiFi11a/b/g/n/ac
Bluetooth4.2
ポート類USB3.1 (Type-C/Gen1) 、USB3.0×1、USB2.0×1
バッテリー容量未確認
サイズ幅279.1mm × 奥行き191.2mm × 高さ16.9mm、約1.08kg
OSWindows 10 Home  S モード 64bit

 

スペックについてのコメントは以下です。

  • エントリークラスのノートパソコンのCPUで搭載例の多いものとしては、Apollo Lake N3350 / N3450、Gemini Lake N4000 / N4100がありますが、E210MAはN4000を僅かにアップデートとしたN4020を搭載しています。
  • メモリは4GBとなり、N4000 / N4020としては標準的。できれば、6GB / 8GBがより望ましいのですが、私の4GB 搭載機の使用例では、Google Chromeのタブを20個開いてもレスポンスが悪化することはありません。
  • ストレージはSSDではなくeMMCですが、E210MAの場合にはサブ運用での使用であることが想定されますので、eMMCもありです(SSDと劇的な差はありません)。また、後段のベンチマークにて記載していますが、eMMCとしてはベンチマークスコアは良好です。
  • ディスプレイの解像度が1366 ×768であることはよいのですが、視野角の狭いTNパネルであることに留意する必要があります。
  • OSはWindows 10 Home Sモードを搭載し、アプリのインストールはMicrosoft Store経由に限定されますが、以下の記事のとおり Sモードは簡単に解除できるため、大きな課題とはなりません。

 

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外観

10~11インチクラスのエントリーPCでも質感・デザイン重視の中国ブランドの製品と比較すると、プラスチック製のボディはやや見劣りしますが、コンパクトで実用的なボディです。

コンパクトさで言えば、(比較対象がよくないのですが)同じく11.6インチのMacBook Air 11と比較にならないほどにコンパクト。比較の写真は撮っていませんが、10インチの端末と錯覚しそうなほどです。

なお、ディスプレイ面の写真は「ディスプレイ」の項に掲載しています。

 

▼右サイドより。

天板にはASUSをモチーフにしたロゴがあるのですが、この角度からみると全くわかりません。ロゴが主張しすぎることを懸念していたのですが、心配無用でした。

▲▼イヤホンジャックとUSBポート

 

▼左サイドより。

左から、電源、カードスロット、USB Type-C、フルサイズのHDMI、USBポート。13.3インチクラスでも Mini HDMIとする製品が多いなか、フルサイズのHDMIとは嬉しい仕様。Mini HDMIケーブルや変換アダプターを使う必要もありません。

 

▲▼電源部分は回転するのですが、USBポートも同様に差し込みはやや硬め。

 

▼ACアダプターはタブレット並みのコンパクトなもの(お借りしている製品のため、保護フィルムを貼ったままです)。

 

▼私の好きな角度から。

薄っすらと天板のロゴが見えますが、角度・光の当たり具合により、天板の色・ロゴの見え方は変化します。

 

▼ロゴを撮影できるギリギリの角度がこちら。前述のとおり、複数あるロゴが主張しすぎることを懸念していたものの、それほど存在感がなく好感。

 

▼底板を撮影。四隅に大きなゴム足、手前の両側にスピーカーがあります。なお、2W x 2のスピーカーの音質は価格なりのもの。24インチクラスのモニターでは1W x 2の製品もありますが(手元にある製品がそうです)、それと比較すうと健闘しています。

 

▼左右のゴム足、スピーカー部分を拡大。写真のとおり、底板とキーボード面はネジで固定されていますが、当然ながら、ディスプレイ部も含め、結合部に粗さなどは微塵もありません。

 

▼エンターキーの周囲に黄色の縁取りがあるポップなデザイン。タイピングに慣れないうちは、Enterキーを目視して探すことも多いのですが、これなら一発で確認できます。

▲▼キーに変則的な配置もなく良好です。

ベンチマークスコア

手元にエントリークラスのCPUとして、Atom Z8350、Apollo Lake N3350 / N3450、Gemini Lake N4100 / J4155を搭載するPCが転がっていますが、私としてGemini Lake N4020は初物。ベンチマークスコアとしては妥当なところですが、ストレージのeMMCは、他の製品と比較すると良好なスコアです。

 

▼フリーソフト「HWiNFO (HWiNFO、Win 10のデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフトの概要。投稿数15,000越えのフォーラムも充実)から抽出のシステム情報。

 

▼Geekbench 5でのCPUベンチマークスコア。

上の画像はGemini Lake N4020の本製品、下はN4100相当のJ4155。体感レスポンスに影響する Single-CoreのスコアはN4020がやや優位、Multi-CoreはJ4155と大きな差があります。

 

▼ドラクエベンチマークのスコアは「2725 やや重い」。

2つめの画像は、上位のGemini Lake N4100を搭載するCHUWI Hi10 Xのスコア。ライトユースでレスポンスに反映するものではありませんが、Gemini Lake  N4020のE210MAがかなりの差をつけて高スコアです。これは、どちらか言えば N4100のスコアが低くでることが要因。普段使いのレスポンスでは、N4100がやや優位です。

 

▼CrystalDiskMark v7でのeMMCのベンチマークスコア。

上はE210MA、下はCHUWI Hi10 X。Hi10 Xも他製品よりも高スコアなのですが、E210MAのWrite側はそれ以上によいスコア。両者の差を体感できるものではありませんが、使用していてもSSDと大きな差を感じず、強いて言えば、大容量のアプリをインストールする際に、SSDよりもやや遅いと感じる程度。

▲▼比較対象としたCHUWI Hi10 Xの実機レビュー記事はこちら。

CHUWI Hi10 X 実機レビュー、Gemini Lake N4100搭載でHi10 Pro / Airより快適さは大幅アップ、WiFiの安定度も大きく改善
Gemini Lake N4100を搭載のCHUWI Hi10 X。Hi10 Pro、Airから大幅スペックアップ。Hi10 Proでは遅延を感じていた動作も、CPUの恩恵によりサクサクと動作し、Hi10 Proで課題のWiFiの安定度・速度も大きく改善

 

▼ベンチマークを走らせた際のCPU温度は、最大でも67℃(エアコンを26℃に設定の環境)。ファンレス機ですが、ボディに過度の熱も感じず良好です。

体感レスポンス

大きく負荷のかかることは行わず、普段どおりにWebサイトの閲覧、YouTubeの視聴、画像編集も含めた記事の編集などのライトユースでの使用時の体感レスポンスは以下です。全般的に速さは感じないものの、WordやWebサイトの閲覧でのライトユース・サブ運用では十分に実用的。

また、Apollo Lake N3350と同様に、以下の3で記載の遅延を懸念していたのですが、その心配も無用で普通に動作します。

  1. CPUにGemini Lake、下位のApollo Lakeを搭載するPCはどれも同様ですが、Windows 10の更新前後など、システムプロセスが稼働している場合には、CPU使用率が100%となる時間が長くなり、上位機と比較するとカクカクとした動きが目立ちます。
  2. システムプロセスが終了し、CPU使用率が落ち着いている場合には、Webサイトの閲覧、ブログ記事の編集、YouTube視聴などの軽めな作業では普通に動作します。速さは感じませんが、サブ運用としては実用的です。
  3. エントリークラスでは、Apollo Lake N3350を搭載するPCが多数ありますが、N3350の場合、Webサイトの画像の表示においても遅延を感じ、高速タイピングの場合にはディスプレイでのテキスト反映が遅延することもあります。一方、N4020のE210MAでは、体感できるほどの遅延もなく動作します。
  4. メモリ 4GB搭載と少なくないのですが、前述のとおり、私のメモリ 4GB搭載機の使用感では、Google Chromeのタブを20個程度開いた場合にも、レスポンスが悪化することなく持ちこたえています。

ディスプレイ

ASUS E210MAにおいて、特に惜しいと感じるのが液晶の品質。事前情報にてTNパネルであることを見落としていたのですが(公式サイトのスペックには記載なし)、明らかにIPSパネルよりも視野角が狭く、特に上の角度から見ると白さが際立ちます。全般的には、ディスプレイで大きくコストカットしているイメージです。具体的には以下となります。

  • 上下左右の視野角の狭さはTNパネルのためにやむを得ないのですが、正面から見た場合にも、色の再現性のメリハリ、コントラストが欠けているようなイメージ。
  • 私の場合、概ねどのノートPCも明るさが不足しているように感じるのですが、E210MAも明るさがやや足らない。
  • 解像度は 1366 ×768とFHDではないのですが、11.6インチと小さなディスプレイのために粗さは目立たず。

 

▼やや角度を付けて撮影。背景が青の場合には視野角の狭さを大きく感じないのですが、Webサイトなどの背景が白の場合には、画像やテキストなどの白とびが目立ちます。

 

▼正面から。ベゼル幅は通常であり、ベゼル幅の狭さを強調する製品ではありません。

 

▼ディスプレイが180°開くことも特徴の一つ。

キーボードとタッチパッド

キーボードのタイピング感とタッチパッドの操作性、タッチパッドに組み込まれた10キーの使用感は、まずまず良好。具体的には以下となります。

  • キーボードを使い始めの当初は、Enterキーまでの距離感をつかみにくかったのですが、慣れてしまうと普通にブラインドタッチが可能です。
  • タイピング感としては、浅すぎず深すぎず、程よいイメージ。MacBook Air 11やASUS T90Chiのような軽快さはありませんが、どちらかと言えばしっかりとした打鍵感。
  • タイピング音もカチャカチャ系ではなく、静かな部類でしょう。
  • タッチパッドの滑らかさも、Windows 10ノートとしては標準的。タイピング中にタッチパッドに触れてしまい、思いがけない動作を招くこともありません。
  • タッチパッドの10キーとの切替、使用感もわるくはありません。ただし、タッチパッドの10キーの需要がどれほどあるものか、私としては未知数。私の場合、キーボードの数値キーにすっかり慣れていますので。

 

▼変則的なキーの配置・サイズはありませんが、強いて言えばタイピング時に多用する「Delete」キーが右上の電源キーの隣にあり、誤タイピングを誘いやすいかも。

 

▼タッチパッド・テンキーの切替は、右上にあるオンオフキーで操作しますが、切替の操作性は良好です。

まとめ

2020年9月21日時点のASUS Storeの価格は33,455円 (税別)となりますが、国内販売の製品において、この価格でGemini Lake N4020を搭載していることは評価でき、Apollo Lake N3350のような動作の遅延も感じません。特徴の一つであるタッチパッドの操作性も良好。

やはり惜しいのはTNパネル。視野角が狭いことはともかく、正面から見た場合にも、発色や鮮やかさに欠けているように感じます。ただし、手元にあるTNパネルの他の2製品も同様の品質であるため、価格を考慮するとやむを得ないこととも思われます。

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